一級建築士事務所アトリエマナ(代表:河内真菜):「住宅地で別荘暮らし」をテーマに、身体に関する建築の環境造りを手がけています。

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「キリカク」「ヌク」
この住宅は、都心から電車で30分ほどの郊外にある、畑の広がるどこか懐かしい風景に建つ、若い夫婦のための住宅です。
敷地は、隣接道路を境とし、北は住宅の建ち並ぶ市街化区域、南は畑の広がる市街化調整区域という、ちょうど都市計画が切り替わる境目に位置しています。そのような条件に対し、シンプルなワンボリュームを、敷地の周辺環境に応じ「切り欠く」「抜く」という操作で生じた「外部=緩衝空間」を配置することにより、居心地のよい伸びやかな「住まいの居場所」を確保できなかと考えました。
1Fは、個室などの小さな空間からなっています。南は、畑の砂埃や隣家の視線から室内を守るため、中庭を緩衝空間として設け、それを囲うように、寝室、浴室、洗面室などのプライバシーの高い空間を配置しています 。北は、立ち並ぶ家々の視線を回避するため、縦に長い形状を持つ中庭を緩衝空間として設けています。また、パブリック(離れ)とプライベート(寝室など)の緩衝帯として、かつ、畑仕事の労働動線をサポートするため、土間を東西に貫いています。
対照的に2Fは、南の畑に対して「舞台」のような大きな「 抜け」を持つワンルームタイプのリビングダイニングとしました。北は1Fから連続する縦に長い中庭が隣家との緩衝空間となり、南は隣家の視線を回避するため庇を大きく張り出した開放的なリビングテラスと連続しています 。
木質ラーメン構造
2Fの大きな「抜け」を実現するため、木質ラーメン構造としました。ホームコネクター工法を採用し、東西の柱と梁は半剛接合となっています。タワミを緩和するため、中間 に鉄柱を入れ、表面を木材で覆う事で意匠的に木製のほお立てと同化させています。ほお立ての見つけは、鉄柱の最小寸法より決まっています 。

計画地:千葉県市川市
設計:アトリエマナ
構造:M+D建築構造研究所
施工:杉本興行(株)
用途:住宅
敷地面積:356.85m²
建築面積:99.07m²
延床面積:129.57m²
構造:木質ラーメン構造 2階建

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